『新吼えろペン』5〜6集 感想

新吼えろペン 5 (サンデーGXコミックス)

新吼えろペン 5 (サンデーGXコミックス)

パッとしないアーティストの話と、新雑誌編集創刊の話と、売れてるマンガ家と売れてないマンガ家の格差の話。この巻にテーマを付けるとしたら、「創作の心構え」でしょうか?思うような作品が作れず悩む若きアーティストに、いちクリエイターとして炎尾先生が喝!このアドバイス内容がこちらの観念の根本を引っくり返すような恐ろしい言葉で、あまりの大胆さに痺れた。大胆すぎてショッキング。あんな言葉はそう出てくるものじゃない…!出来上がったものが世間に良作と評価されるか駄作と評価されるかは博打、むしろ駄作ばかりが量産されて世間に駄作が溢れてしまうかもしれないけど、とにかくやらなきゃやれない、やらなきゃならない、やるのがプロってことですか。しかもあれだけのことを言っておいて自分はサラッと締め切り破るところが凄いと思います。編集者の気持ちも初めて分かったというのにまるで反省していないw炎尾先生の熱いシャウトが多くて楽しかったです。やっぱり雄叫んでる場面は気持ちいいなぁ。ド迫力筆ペン見開き最高。


新吼えろペン 6 (サンデーGXコミックス)

新吼えろペン 6 (サンデーGXコミックス)

コミフェス王女様の話と、炎尾先生逃亡の話と、マンガ関ヶ原の話と、世界チャンピオンの必殺技の話。
炎尾先生みたいなマンガ家を持って、ファンは幸せだなぁ。変な日本語だけどこれで正しいんです。間違いなく一生モノの思い出…あんなことされたらそりゃあ、しとやかなお姫様もあうあう声を上げますよ!これ、萌は知らずのうちにライバルを潰したことになるのかしら。ああでも炎尾先生は割とよく女性に迫られるタイプのようなので一瞬たりとも気が抜けない。マルピーのボクシングは熱いなー。必殺技の新解釈が面白くてなんかすごく納得してしまいました。ボクシングと言えばです、『新吼えろペン』は単行本のカバーをめくると表紙イラストの下描きが出てくるんですけど、6巻をめくってみたらカバーと全然違う大迫力の絵が出てきて吹きました。あと、炎尾先生って何だかんだで導いてくれる側の人だと思ってたんですが『新』になってから迷走している姿が多い気がします。きちんと見張っていないとフアーッっとどっかに飛んでっちゃいそうな…導いてあげないと迷子になったまま戻って来なくなっちゃいそうな不安感が。マンガ以外のことに興味が向き始めて…というかメンタルが不安定になってる?あとがきまんがを見ると島本先生の気分とか願望の反映が大きいみたい。吼えペンシリーズに描いたことはあとで本当に起こる確立が高いってのもまたコワい話ですね!