MFコミックス版『サイボーグ009』

うちの秋田書店版・小学館版コミックスには収録されていないエピソードがいくつかあることを知り購入。本屋では見付けられなくて、結局ネット頼みになりました。本屋でよく見るのは秋田文庫版ですね。*1 MFC版は全部で36巻、ジャンプっ子にも馴染み深い410円サイズです。まずはとりあえず、読んだことのない話が入ってる巻からちょっとずつ買っていくことに。ええと、あれ、1巻の商品画像が無いや。

サイボーグ009 (35) (MFコミックス)

サイボーグ009 (35) (MFコミックス)



きょうりゅうサイボーグ編(18巻)
昭和46年の『たのしい幼稚園』に描かれた全5ページの短編。幼児向け雑誌掲載なのに内容がこれまた悲劇で、009(ジョー)の「せんそうは、かっても まけても いやだ。」という一言で締めるラストがヘビー。こういう場所でもハッピーエンドじゃないところがらしいなぁ…。戦争、だめ絶対。この号の『たのしい幼稚園』は一緒に『仮面の忍者赤影』と『アタック№1』が掲載されたようで、3作品の主人公が描かれた表紙も載ってます。おお、時代を感じるラインナップ…!

四次元半 襖の下張り・サイボーグ戦士編(28巻)
この話は何だろう?もともと『サイボーグ009』の話ではないらしいんですけど、登場するサイボーグの姿はどう見ても004(ハインリヒ)。けれど口ぶりはまるで別人ですし、存在する世界も違うみたいです。全く別作品の短編のひとつだったんでしょうか。それでサイボーグの代表(象徴?)として、004が描かれていると…。004は主人公とはまた別格の存在感があるからなー。世界観も『009』ザ・ディープ・スペース編の"惑星004"っぽい。

雪割草交響曲編(29巻)

ピアノを弾いてとせがまれて軽くうろたえてるハインリヒがちょっと面白かったです。いつもスパッとものを言うハインリヒがあんな風にもじもじしてるのは初めて見た。珍しー。腕に自信が無いっていう以上の開けっぴろげに言えない事情がありますもんね。戸惑うのも無理はない。無下に断れない状況だけどピアノを習ったのはずっと昔だし、しかも今は右手がマシンガンだし…。この微妙な顔、いいなぁ。

緊急シミュレーション1992編(35巻)
00ナンバー達とギルモア博士が一堂に会し、1992年の世界情勢を予測会議する…という図がなんだかシュール。*2 00ナンバー達の構成が旧ソ連人・アメリカ人(イタリア系&ネイティブ)・フランス人・ドイツ人・中国人・イギリス人・ケニア人・日本人とやたら国際色豊かなんで、まるで各国首脳会談みたいになってます。というかピュンマってケニア人だったんだ!知らなかった…。*3 そういえばギルモア博士のお国はどこだっけ?と思ったけど思い出せなくて、wikiを見たら「ユダヤ系ロシア人」と書いてありました。それどこに書いてあったっけな…マンガまた1巻からおさらいしなきゃ。


初版の年を見ると、2001年のアニメ化に合わせて刊行されたやつなんでしょうか。うちの30〜40年もののコミックスと見比べると結構違うところがあります。まず、当たり前だけど、誤植が全部直ってる。30〜40年ものはめちゃくちゃなミスだらけですよ、『ディノ二クス編』でピュンマがピューマ、グレートが「キングダム」になってたりとか…(この誤植は世紀の謎です)。それから修正というか変更になるんでしょうけど、『機械仕掛けの心臓編』の奈々ちゃんが「6年生」から「高校生」になってました。(確かに小学生はナイと思ってた。)髪とか服に新しくトーンが貼られているところもありますね。話によって貼ってたり貼ってなかったりするのはなんでだろう…。まぁいいや。印刷も鮮明で、すっきりきれいな画面に満悦でした。


【追記】今日は「1000に1度の"999"(スリーナイン)の日」だそうです。こっちのナインも1000年に1度かー…。←1000年ではなくて10年に1度だそうです。*4
<銀河鉄道999>1000年に1度の「999」の日 SL特別列車運行 静岡・大井川鉄道

*1:秋田文庫版は話の収録順がバラッバラらしいので選ばなかったんですけど(お薦めもしません)、MFコミックス版には無いカラーページがあるってところに心惹かれます。しかも巻末解説をスゴい人たちが書いてるんですよね…。竹宮恵子さん、萩尾望都さんらベテラン漫画家さん達、1979年版アニメ009役の井上和彦さんほか声優さん達、監督、その他文化人らそうそうたるメンツ。余裕ができたら秋田文庫版も欲しいなぁ。

*2:1992年1月1日の産経新聞に描かれた作品のようです。だからこういう社会派な内容なのね。

*3:2001年版アニメでは、アフリカの「ムアンバ共和国」という架空の国の出身ということになっていました。

*4:コメントで「999は10年に1度ではないでしょうか?」とご指摘を頂きました。本当だ、確かにソノ通りなのでございます…!オフィシャルではどうなっているのでしょうか。こうなると違和感ありますけども、リンクの見出しはニュース記事からの引用なので、このままにしておきます。