秋田書店(大判)『サイボーグ009』を借りた

ええとまずは、ハインリヒ誕生日おめでとう!永遠の三十路!*1それにしてもサイドバーが安定しなくてすみません…。

『009』の未読エピソードで、残すのは"神々との闘い編"だけになりました。だけどMFコミックス版は書店で見付からないしネットを見てもどこも売り切れ、ああもう早く読みたいのにムキー!…というわけで図書館で借りる作戦にしました。(MFコミックスは書店で出版社に問い合わせて貰ってます。在庫確保のメール、なかなか来ないなー。)

サイボーグ009 (21)

サイボーグ009 (21)

謎の古代遺跡、宇宙人、UFO!これぞ古き良きSF少年マンガだ!っていうモチーフがたくさん出てくるんですけど、頭からいきなり哲学全開です。歴史とは?文明とは?生命とは?死とは?精神とは?…な、難解。これは少年向けじゃあないよな…大人向けかどうかも怪しいし(しかも"天使編"同様未完)。終盤はほとんど物語の体を成していなくて、断片的・象徴的なシーンが並んでいるだけ。夢とかイメージの世界を見ているように取り留めないです。いや「心の旅」だから本当にイメージの世界ってことなのかしら。エヴァの『Air/まごころを、君に』みたい…あの悲しげなピアノのBGMが聴こえてきそう。00ナンバー達も、それまでの"天使編"から微妙に雰囲気が変わってる気がする。*2 009と003がいきなり大人になってたのはなんかショックだったし、008の「子どもを生ませることもできない」も重いなぁ…。やっぱりそうなのか。ふさぎ込む008に、004は「(肉体なんて)精神の入れモノに過ぎない」とコワい発言。これ、生身から一番遠い004だからこそ言えるセリフですね。なにこの説得力。「そうだろうか!?」と抵抗する008もなんだか弱弱しい。どこまでが人間でどこからが機械なのか、精神があってこその人間なのか・生身の身体があってこその人間なのか。*3 難しすぎる。重い、重いよ…。

この大判コミックスも収録順はバラバラみたいです。"神々との闘い編"→"サイボーグ戦士 誰がために闘う編"だと初出時期に10年の隔たりがあるので、絵柄がいきなりシュッときれいになってて違和感ありあり。別の巻では逆にいきなり昔の絵柄に戻るっていうパターンもあるんでしょうし。一体どういう基準で収録されてるんだろう?カラー口絵は嬉しいです。

*1:平成版アニメ設定かな?ちなみに『銀魂』の屁怒絽さんも今日が誕生日。

*2:なんかアダルティになった。気がする。

*3:自分の身体に悩む008、それを諭す004という展開はこれで2度め。サイボーグにとって、「自分が人間か否か」が最大の葛藤…というのは勝手なイメージですけど、お約束であることは違いなさそう。だから、最も外見が"人間的な身体"から離れてしまった008&004という配役でそれが取り上げられてるのかなと思います。