『銀魂』第三十二巻 感想

銀魂-ぎんたま- 32 (ジャンプコミックス)

銀魂-ぎんたま- 32 (ジャンプコミックス)

この巻はここ最近で一番笑いました。やっぱり少年マンガの笑いはぶっ飛んだバカバカしさとテンションが大事ね!面白かったです。表紙は結野アナと式神の外道丸ちゃん。外道丸はこの巻ではまだ顔見世程度なので、4月発売の33巻が待ち遠しいなぁ。感想は簡単めに。

収録話

■第二百七十四訓「観察日記は最後までやりきろう」

夏休みの自由研究として北大路大五郎くんが発表したのは”マダオ観察日記”。秀逸な文章と語りから紡がれる感動のヒューマンドラマに教室中が涙涙…けどしっかりオチもついてましたとさチャンチャンと。種明かしされても100%フィクションという気もしない、想像の余地の残るラストでした。哀れすぎるけど長谷川さんならいかにもありそうな話だもんなー。北大路家との交流でせめて心癒されていて欲しいです。「長谷川さんはハツさんがいるんだからハツさん一筋でいて欲しい」とか思うのは女の考え方でしょうか。冒頭の”スペースあさがお観察日記”がさり気なく下敷きになっていてウマい。「北大路大五郎」という名前は『子連れ狼』からか。

■第二百七十五訓「捜しものをする時はそいつの目線になって捜せ」
■第二百七十六訓「「志村うしろォォォ」ってアレ ホントは志村気づいてんだぜ!!」
■第二百七十七訓「自由とは無法ではなく己のルールで生きること」
■第二百七十八訓「猫と尻尾は使いよう」
■第二百七十九訓「かぶき町野良猫ブルース」

かぶき町猫類股間計画実施中に猫の墓で立ちションをした祟りで猫になってしまった銀さん。これはブサカワイイねこ。銀さん・桂・近藤さんの会話がテンポ良くキレまくってて笑いまくりました。このエピソードのコントだけで大満足。ゴリラ化した近藤さんがますますイキイキして見えるのは気のせいでしょうか。「フィリピン産バナナと台湾バナナどっちがいい?とって帰ってくるまでに決めておけよ!!ウホッホーイ」って…なんか楽しそうね(笑) お妙さんになでなでして貰えたし。報われないキャラ代表格みたいな近藤さんが嬉しそうなのを見るとこっちも嬉しくなります。黒駒の勝男の登場も嬉しい。ボス猫の「ホウイチ」という名前は『耳なし芳一』からか。いつの間にか猫になっていた、というのも昔話的な因果応報譚的っぽさがありますね。*1

■第二百八十訓「料理は根性」

登場人物が新八以外全員女の子なのに全くハーレムに見えない件。

■第二百八十一訓「リヴァイアサンってきいたらどうしてもサザエさんがチラつく俺のバカ!!」

これを描いた空知先生の精神状態が気になります。頭おかしいでしょコレ!何食ってどういう精神状態になってたらこういう話を思いつくんですか!(褒め言葉) これは間違いなく「公式が病気」認定です。ハナクソだけでここまで広げて一話作れてしまう超センスに脱帽。背中を丸めて笑いました。

■第二百八十二訓「雨ニモ負ケズ

銀さん憧れのお天気お姉さん・結野アナは実は由緒正しき家系の陰陽師だった!フルネームは「結野クリステル」。いかにも後付け設定っぽいしどことなくいい加減なネーミングもネタっぽいですね。結野衆のライバル家の名前も尻ネーミングだし…(笑) 結野アナの前だけに限って浮かれる銀さんがおもしろい。陰陽師に呪文に式神ときてますが、空知先生の趣味が出たシリーズでしょうか?外道丸は期待のキャラです。

おまけページ

プーさんのご冥福をお祈りします。

予告

結野家VS巳厘野家の呪法バトルが勃発。33巻は4月、34巻は5月に2ヶ月連続発売予定。

*1:耳なし芳一』…古典怪談の部類に入るのでしょうか。小泉八雲の『怪談』に複数収録されている怪談の中でもこれが抜群に恐いと思う。