正月巫女奉仕で参拝者から受けた質問まとめ

自分が聞かれたのやら他の子が聞かれたというのやら。1月2日のエントリにも書いたように、あの格好してるだけでかなり色々聞かれます。「トイレどこですか」「古いお札を納めるのはどこですか」さえ答えられれば大丈夫、なんて思ってたら大間違い。多少自分で勉強しておかないと苦しいです。私も先輩に聞いたりしてちょっとは答えられるようになりましたが、いやぁ難しい。すらすら朗らかに答えられる神主さん超かっこいい。

Q.おみくじって引き直しても良いんですか?

これがけっこう多い質問でした。これは、OKだそうです。(ただし3回目は良くないと聞きましたが。)ただもう1度引く前に先に引いたおみくじを境内に結んでから、新しいおみくじを引き直すのが良いです。おみくじに書かれている文言は神様からの託宣なので、引き直す前にきちんとお返ししましょう。

Q.「大吉」は結んで行くんですよね?

これが、地味に困りました…。引いたおみくじをどうするかって、特に決まりは無かったと思うんだけどなぁ。自分の思ったようにして良いのでは。「結ぶ」という行為自体に「神様との縁を結ぶ」という意味を持たせたりもするらしいので、「おみくじの通り”大吉”な1年になりますように」と願いを籠めて結んでいくのもアリ。逆に、”凶”(滅多に無いそうですが)の場合にも「お返しします…」という意味で結んでいっても良い。また、おみくじの内容を「今年の注意事項として意識する」ために持ち帰る人もいます。前に書いた通り、おみくじは神様からの託宣なので、吉凶だけに注目せず内容もよくお読みください。

Q.去年引いたおみくじってどうすれば良いですか?

どこの神社にも「古札納所(ふるふだおさめしょ)」という古いお札を納める場所があるはずなので、そちらにお納めすれば良いです。お札やおみくじの他にお守、縁起物などもそちらへお納めください。1月14日(どんど焼きの日)にまとめてお焚きあげされます。(もちろんお正月を過ぎてからお納めしても大丈夫です。)「財布に古いおみくじが溜まっちゃってるんだけどこれって悪いモノも溜まるのでは」と心配する人がいますけど、特に何もないと思います。

Q.お守はいくつも持ってて良いんですか?/他の神社のを一緒に持ってて大丈夫ですか?

これも多い質問のようです。よく「お守がケンカする」「神社によっては神様がケンカするので良くない」などとまことしやかに言われたりしているようですけど、それは根拠がないそうです。日本の神様は大らかなのでそういう心配は無用です。だから仏教なんかもすんなり受け入れられたんですね。というわけで、お守を複数持っていても問題はないと思います。けど「合格祈願」&「学業成就」とか「御守」&「厄除」みたいな持ち方だと、なんか勿体無い気がしません?(笑) 別に良いんでしょうけど…。

Q.お守を間違えて買ったので、返品して買い替えたいんですけど…

できません。なぜならお守には神様の御霊(みたま)が籠められているからです。神様を返品するなどとは恐ろしく不敬なことですよね。こちら側もお守を「売る」ではなく「お授けする」という言い方をします。人身売買すら連想させることなので、注意しましょう。そういう場合は、自分とそのお守との間にご縁があったのだと思ってください。

Q.年神様って何ですか?

お正月に来訪する神様です。その年の福を運んでくるのだといわれています。門松は年神様がその家にやって来る際の目印で、鏡餅は年神様へのお供え物です。地域によって呼び方は様々で、「お正月様」「歳徳神」などとも呼ばれるそうです。「歳徳神」という名前は陰陽道からきているとか。

Q.神棚がないんですけど、お札はどうすればいいですか?

お札関連で一番多いのがこれでした。ウチにも神棚ないです。要点をまとめますと、

  • 目線より上の高い所に安置する(タンスの上など)
  • 家の中心や人の集まる場所が望ましい。名前が書いてあればその人の部屋に
  • 下に半紙を敷き、周囲を清潔にする
  • 文字が書いてある面を東向きか南向きにする

という感じなんですけど・・・これ、立てかけるってことで良いのかな?聞き損ねた…。勉強不足でスミマセン。

Q.神宮大麻、御祭神、家内安全、開運厄除、八方除etc.どう違うんですか?

これもすごく多いんですけど、未だによく分かってません。違うってことは分かってるんだけど、仔細に説明するとなると「う〜ん」と呻ってしまいます。調べとくんで皆さんも自分で調べてみてくださいな。(投げんな)

Q.破魔矢(はまや)と鏑矢(かぶらや)はどう違うんですか?

何気に分からないのがこれ。鏑矢は破魔矢よりも大ぶりで値も少しばかり上で、先に「鏑」という丸いものがついています。ご利益はだいたい同じで「厄除け」だということです。もっと違いを言うと、破魔矢は読んで字の如く、魔を破る(祓う)矢です。家に飾る場合は凶の方角に矢じりを向けて安置します。いかにも悪いモノを撃退してくれそうですね。一方「鏑矢」。こちらは射ると先端の鏑から音が出るようになっており、攻撃のためではなく信号用(合図)に用いられた矢だそうです。この音が福を寄せる縁起の良い音なのだ、ということらしいです。

Q.これ効き目あんの?

はい、こういうのが一番困る手合いですね。聞いてきた人達は「こういうのが怪しいんだよな」などと散々ケチをつけて帰っていきました。あなた達は何しに神社に来たんですか?これは信仰・信心の問題ですよね。「効き目があるかないか」とかそういう利潤や損得でものを考えるのは商業の世界でのことで次元が違います。こういう人にお守や縁起物は必要ないと思います。神社に来る必要もありません。
こうきっぱり言えないのが悔しいです・・・。

Q.熊手って去年と同じじゃん 意味ないよ

困る手合いその2。言い分は「去年も熊手を買ったから、今年も同じものを買っても意味が無い」ということのようで、応対している巫女に「意味ないよ」としつこく繰り返していました。あなたは何しに(ry この人も縁起物をただの道具扱いしてるな…。縁起物は毎年新しくしているので、大丈夫です。毎年授かった1年後に神社へ納めて、また新しいものを探してください。というのは、神様に対する礼儀・マナーとして。神様に願をかけるだけかけておいてお礼もしないというのは、実に身勝手で失礼なことです。そこで1年を区切りとして、旧年のご加護を感謝してお礼参りをし、新しい縁起物なりお守なりを授かるのです。特にお稲荷様は恐い神様だそうなので、お礼参りはきちんと行きましょうね。人として筋を通してください。


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こんな感じでしたはい。他にチラホラあったのが「昭和○年生まれは干支何ですか?」とか「今年の恵方は西南西でしたっけ」とかですね。それくらい自分で調べといてくださいよと言いたくなりますが、「清清しく」「笑顔で」「謙虚に」を心がけて誠実にお答えしなければなりません。大変ですけども楽しかったし、とても勉強になりました。来年は違う神社に行ってみよう。いやそれよりまずは今年の初詣に行かないとな。(まだ行ってない)
銀魂』最新刊読んで大笑いもしたし、2010年はなかなか良いスタートを切れました。